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路線バスの旅 後編④

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玉之浦ー小浦

 玉之浦湾沿いをしばらく行くと小さな港町に到着。市役所玉之浦支所や郵便局がある玉之浦地区の中心地です。港には漁船が停泊し、トンビが優雅に飛んでいる懐かしい感じのする小さな町です。

左手には民家に紛れて建っている玉之浦教会堂。遠目から十字架が見えるので要チェックです。朝早い下りの便なので、ほとんどのバス停は素通りして行きます。

 小高い丘を越えると現れる、再びの港町「小浦(こうら)」。なぜかここには外壁をピンクや紫に塗った可愛い民家が点在しますが、運転手さんも理由はわからないとか。
バスは停まりませんが、もう少し奥に行くと、島民からも人気のある「小浦海水浴場」があります。白い砂浜の波の静かなこの海では、予約をすればカヌー体験も楽しめます。

また近くには、県指定の天然記念物の巨木「玉之浦のアコウ」もありますので、レンタカー等で行かれた際にはぜひ立ち寄ってみて下さいね。「小浦」バス停で小休止の後は、向小浦に向け出発します。

<カヌー体験 五島市商工会玉之浦支所>
住 所 :〒853-0492 長崎県五島市玉之浦町玉之浦638
電話番号:0959-87-2032
体験料金:1回 大人5000円・子供3000円
営業時間:9:30~16:30
体験期間:4月~10月
所要時間:約2時間
アクセス:福江港・福江空港より車で1時間
備 考 :※基本3日前までの予約が必要です。
※1回の受入人数:1名~36名

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編③

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幾久山ー大宝ー玉之浦

「幾久山(いつくやま)」を過ぎると、ホタルやアユの遡上が見られる清流、中須川沿いを下り中須集落。

国道384 号線に合流し、中川トンネルを抜けたら目の前に玉之浦湾が広がります。

一旦国道を離れ左折し、左手の玉之浦小中学校を見ながら静かな里山、小川集落を往復。この地区を流れる清流小川川では、今でもシロウオ漁が行われていたり、ホタルも見ることができます。

 国道に戻ったら玉之浦湾沿いの美しい景色を見ながらくねくね道を進みます。坂を上りきったら「立谷口(たちやぐち)」から大宝集落へ。西の高野山と言われる「大宝寺」のある集落です。ここで一旦小休止をするのですが、狭い敷地での、大型バスの旋回は見ものです。このタイミングで、左側に座るのがおすすめです。

 その後8時20分に再出発し、県道50号線に入り左折。この辺りでは、田んぼが海と道路に挟まれた珍しい景色を見ることができます。

長い玉之浦トンネルを抜けたら左手には井持浦(いもちうら)教会堂。明治32年に日本で初めて建設されたルルドがある教会堂です。

乗降客がいなければ一瞬で通過してしまうのでお見逃しなく。観光スポット、大瀬崎灯台への登り口も素通りしますが、バスの運転手さん曰く、ここで下車し、歩いて灯台を見に行く観光客もいらっしゃるとか。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編②

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福江港ー二本楠ー幾久山

7時13分、福江港を出発。商店街を通り抜けたら、国道384号線に合流し、変わった名前のバス停「馬責馬場(うませんばば)」の交差点を直進。

まっすぐなゆるい上り坂を進んだら左折。その後五島中央病院を経由して県道27号線に合流し、岐宿町方面へ。「鳴木場(なるこば)」からは自由乗降区間ですが、朝早い路線なので乗客はほとんどおらず、バス停はどんどん通過されて行きます。 猪掛トンネルを抜けたら景色は一変。

民家が点在する山間の道を進み、田んぼに挟まれたとても長い直線道路を走り抜けたら、時刻はだいたい7時45分。乗り換えのため「二本楠(にほんぐす)」バス停で一旦停車し、すぐに玉之浦方面へ向け出発します。


 途中、県道164号線へ路線を変え、折口トンネルを抜けたら「上の平口(かみのひらぐち)」から枝道に入り、田園風景が広がる静かな集落、上の平地区を往復します。

元の県道に戻ると、次に「幾久山(いつくやま)」。

上の平と幾久山は豊富な清流や昼夜の寒暖差に恵まれた良質な米どころで、国内最大の米食味コンテストで金賞も獲得しています。機会があれば食べてみてくださいね。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編①

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福江港

今回は五島バス旅後編です。バス旅前編(2020年11月)記事では、福江島のほぼ半分の路線を回るコースをご紹介しましたが、今回はあと半分の路線を制覇できるコースをご紹介します。
 令和2年11月にダイヤが改定され、前編よりもバスの本数が大幅に削減されたため、今回は出発が早朝。

しかもかなりタイトなスケジュールになっていますが、「早起きは三文の徳」。観光ツアーでは見られない、島の隅々に残された手つかずの大自然を堪能できる、かなりお得な癒し旅にご案内します。

 まだ薄暗い静かな港。海の向こうに神々しい朝日が見え始めた頃、やってきた向小浦(むこうこうら)行きのバスに乗り込んだら、整理券を抜き取り、運転手さんに1日乗車券を持参していることを告げましょう。

車窓からの視界を広く取るために、できるだけ前方の窓側に座って下さいね。
 ※向小浦を往復できる便は、13時発もありますので、季節や都合に合わせお選びください。

●1日フリー乗車券販売窓口(五島市外在住の方、観光のお客様のみ利用可能)
・五島バス観光課(福江港ターミナル内)
 住所:東浜町2丁目3–1
 営業時間(8:30~17:30)
 電話:0959–72–2173

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

自称「世界一のダム!」大串の防風提

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延命寺トンネルを抜けたあと、右折して海沿を5分ほど行くと、大串のバス停が見えてきます。その少し先、大串町内公民館の右手にそびえるダムのような防風提。

以前は吹きさらしで、海風が強かったこの場所に、延命寺トンネルを作る際に出た土を高く積み上げ作られました。

ただ、役目は防風だけではありません。
脇に作られた階段を上るとそこには360度大パノラマの絶景が!右には東シナ海とノコビ浦の海岸、左には大串湾が見え、前後には低い山の緑。山裾に広がる層になった岩肌が逞しく感じます。

展望所と名がついてるわけではないので見逃しがちですが、東屋や柵がないからこそ味わえる開放感に、思わず寝ころびたい衝動に駆られます。海岸に降りる小道もあるので、足腰に自信のある方は波打ち際を歩くのもおすすめですよ。

住所:五島市奈留町大串1131

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

江上天主堂

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奈留港から県道168号線を進むこと約20分。奈留島唯一の長い延命寺トンネルを抜けると目の前に広がる海!そして左側に目をやると森の中にひっそりとたたずむクリーム色の建物が。今から100年以上前に建てられた「江上天主堂」です。

この教会堂は、建築物としての価値が高いことから国指定重要文化財に指定されており、また2018年には、世界文化遺産にも登録されています。湿気を避けるため高くした床下とクリーム色の壁に水色の窓枠が特徴的で、まるでおとぎ話に出てきそうなくらい可愛い教会堂は、そこに居るだけでなんだか童心に帰った心地。

正面からも素敵ですが裏手に回ると山の木々が壁に映り込み、絵画のような風景もまた幻想的。タイミングが合えば切り抜きの十字架が壁にくっきりと浮かび上がる瞬間が見れます。

近くにある可愛い江上のバス停も必見ですよ。予約をすれば堂内の見学ができ、深い歴史のお話を聞く事ができます。

住所:五島市奈留町大串1131
休日:月曜日定休(月曜日が祝日の場合は対応可。翌平日休み)

◆通常扉は施錠中。
江上天主堂の見学は(個人・団体問わず)事前連絡が必要です。
♦連絡先:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター
♦TEL 095-823-7650/FAX 095-895-9690
♦対応時間:9時30分~17時30分※ホームページでも受け付けています

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

かけこみ

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奈留港から徒歩1分。かわいい看板で出迎えてくれるのは、空き家を改修し3年前にオープンしたコミュニティカフェ「かけこみ」。


木のぬくもりを感じる和風テイストの空間では、店主こだわりのコーヒーや、地元産の材料と自家製パンで作るピザトーストなど軽食がいただけます。

営むのは、以前この島で地域おこし協力隊を務めた経験のある大阪出身の東奈津子さん。カフェ運営の傍ら、地域イベントの広告や、観光パンフレットのデザインも手掛けるなど、奈留島の楽しみ方を移住者ならではの視点で広く発信し続けています。
そんな東さんのもとには、観光客のみならず、地元の方も多く集い、今では人と人をつなぐ交流の場にもなっています。

フェリー太古が到着する7時半には開いているので、奈留島に降り立ったら真っ先にかけこみ、奈留島をリサーチしてから観光に出かけるのもおすすめ。運が良ければ地元の方とも出会えるかも!

住所:五島市奈留町泊133-8
電話:050-5274-1100
営業時間:7:30~18:00頃(暗くなるまで)
定休日:不定休

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

車海老養殖場 拓水

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“田ノ浦港から車でおよそ15分。折紙展望台へ向かう途中にある車海老の養殖場「拓水」。

平成8年にここ久賀島から始まった車海老の養殖は、今や、佐賀、山口、鹿児島、沖縄まで広がっています。遊休化していたこの場所は、かつての海老養殖場。先代が一目惚れしたそうで、なんと6万㎡もあるとのこと。水が濁っているように見えるのは、植物プランクトン。培養し直射日光が差し込まないようにしていて、養殖場の真ん中にある弁天島の腐葉土が大事な役目を担っているそうです。

ここでは卵を孵化させるところから行っていて、お歳暮時期には17センチ~18センチまで成長します。

海老は普段砂の中に潜っていて、夜に泳ぎ出す夜行性なので、餌やりは夕方4時と夜の8時。見学は自由なのでタイミングが合えば餌やり風景を見ることができます。五島の市場ではあまり見かけない車海老ですが、冷凍ならここで直接購入可能。発送手続きもできますよ。

住所:〒853-2172 長崎県五島市蕨町146-3
電話:0120-464-748

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

折紙展望台

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田ノ浦港から車で20分。島の北東部にある「折紙展望台」。頂上付近に3ヶ所の展望所が設けられ、複雑な島の形、勇壮な久賀島の山々、青い海が一望できるビューポイント。車海老の養殖場や久賀島の小さな集落、蕨小島も上から眺めるとまるでジオラマみたい。

2箇所の東屋にはベンチやテーブルも設置してあるので、晴れた日にはお弁当を持って行くのもおすすめ。

この展望所は、島の住人が協力して山を開き道を造ったもので、その功績が称えられ、平成18年に国土交通省の「手づくり郷土賞」をいただいたそうです。郷土愛の詰まった場所だと思うと感動もひとしお。また折紙(おりがみ)という名前は、大昔ここに神が降りたという伝説が所以で、パワースポットでもあります。

駐車場からも歩いてすぐなので小さなお子様連れでも楽しめますよ。

住所:〒853-2172 長崎県五島市蕨町(田ノ浦港から車で20分)
お問合せ:五島市役所 電話:0959-72-6111

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

旧五輪教会堂

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田ノ浦港から車で30分(途中の道幅が狭いので運転には注意が必要です)。車を停め山道を10分ほど下ると見えてくるのが旧五輪教会堂。

隣の新しい教会堂と並び、静かで綺麗な海沿いに佇んでいます。海の透明度が高く、山からは鳥の鳴声だけが聞こえ、道すがらには山水と自生のクレソン。まさに日本の原風景そのもの。

この教会堂は現存する木造教会としては五島列島で最も古く、長崎県下でも大浦天主堂に次いで古い建物。和風建築の外観に対し、内部は板張りのリブ・ヴォールト天井という珍しい造りで、明治初期の貴重な建築物として国の重要文化財に指定されています。

予約をすれば教会守の方に島や教会の歴史を聞くことができるので、より深く教会堂の荘厳さを感じることができます。現在ミサは行われておらず、また世界遺産のため撮影には事前申請が必要。世界遺産の教会をめぐるツアーなどのチャーター船だと福江港から20分で着き、直接入り江から現地に入れるので、足腰の悪い方や小さいお子様連れにはこちらがおすすめですよ。

交通アクセス:田ノ浦港から教会近くの空地まで車で約30分(片道) 空き地から徒歩約10分
住所:〒853-2172 長崎県五島市蕨町993-11
営業時間:火曜~日曜 8:30~12:00/13:00~16:30 教会守駐在
ツアーのお問合せ:五島市観光協会 電話:0959-72-2963

※旧五輪教会堂の見学は(個人・団体問わず)事前連絡が必要です
♦連絡先:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター
♦TEL 095-823-7650/FAX 095-895-9690
♦対応時間:9時30分~17時30分※ホームページでも受け付けています。
また旧五輪教会堂の撮影や掲載をしたい場合は、撮影・掲載日の2週間前までに申請が必要です。五島市教育委員会 生涯学習課(文化財担当)電話:0959-72-7800(直通)

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび