五島列島を満喫するフリーマガジン「fullyGOTO」と地元在住のライターチーム「fumoto」が取材した記事を発信する、情報サイト

第36回 五島で輝いている人

小島商店
小島 一太(こじま くにたか)さん

新上五島町・青方郷に製造所を構える小島商店。1960 年こんにゃくの製造販売からスタートし、新たな商品を加えながら代々続くお店です。優しさが滲み出る笑顔と、柔らかい雰囲気の一太さんは、そんな小島商店の3代目です。

後を継ぐ

 「小さい頃から家の手伝いをしていて、中学生の頃には自分が継ぐことを考えていました。」高校までを上五島で過ごし、大学進学でお姉さんが住む大阪に移住。年前に帰島し、現在は配達業を主に担当しながら、こんにゃくの製造を学んでいます。

祖父の味を今に

 小島商店のこんにゃくは、主に日常使い用のこんにゃく・糸こんにゃく・キンピラこんにゃくをはじめ、島外向けも視野に入れた「島こんにゃく」シリーズがあります。「この、島こんにゃくは手練りで、祖父が用いていたバタ練り製法を年前に復活させて作っています。」味は、プレーン、五島三菜、ひじきと3種あり、丸い形が特徴です。「この中だとプレーンが一番人気ですね。生では柔らかく、煮るとざくざくモチモチ食感で、口当たりも楽しんでもらえます。臭みもほとんどないので、黒蜜がけのようなスイーツにも合います。あと、煮物にした残りを唐揚げにするのがお勧めです!」こんにゃくの唐揚げ、なかなか聞かないメニューですが、一食の価値ありです。

鮮度の高い小島商店のもやし

通常私たちが目にするもやしの種類は、緑豆もやし。一方小島商店さんのもやしは黒豆もやしで、栄養価が高く、熱に強いそう。「少々煮込んでもシャキシャキ食感が残るので、なべ物やちゃんぽんなど、汁物にもいいですよ。島内の飲食店さんにも卸しています。」さらに他との違いは鮮度。「通常だと日ほどで育成収穫するところを、うちでは温度管理等徹底して日で栽培しています。一番元気な状態で収穫し、根切りも行っています。また脱気をしない包装で傷みを抑えているので、いい時は10日近く日持ちし、それだけ経ってもクタっとせず、シャキシャキな食感を味わってもらえます。」栽培中のもやしを見させてもらいましたが、収穫直前は上の金属枠を持ち上げるほど伸びるそう。この力強い生命力も鮮度や食感が続く証拠かもしれません。

新たな商品展開も

 小島商店さんの目玉商品のもう一つは、「スプラウトにんにく」。高濃度酸素を溶かした水を使い、徹底した温度管理の元発芽させる、完全無肥料の栽培方法を用いています。次の日にも匂いが残らないという、にんにく好きな人には嬉しい商品です。そして、このにんにくを使った新商品が「スプラウトにんにく五島焼塩」。乾燥させたにんにくを五島の塩に混ぜたプレーンと、そこに福江島のレモングラスを混ぜたハーブ塩もあります。どちらもかさばらないパッケージで常温OKなので、お土産にもぴったりです。「これからも、今の商品はもちろん、新しい商品のアイディアが出たら作っていきたいです。混ぜ物を一切しない安心・安全な商品作りがベースなので、その点も自信を持っておすすめします!」大切な商品を次に繋ぎ、新しい商品を生み出し、自信を持って送り出す。次の代へと継承するお店が減っている昨今、一太さんのように若い頃から継ぐことを見据えるのは決して当たり前に出来ることではないはず。3代目はまだまだこれから!小島商店さんの商品に今後も注目していきたいです。

【取材・執筆・掲載】fully編集部
【掲載先】fullyGOT2023秋号

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