五島列島を満喫するフリーマガジン「fullyGOTO」公式サイト

ホーム ブログ ページ 34

路線バスの旅 後編②

0

福江港ー二本楠ー幾久山

7時13分、福江港を出発。商店街を通り抜けたら、国道384号線に合流し、変わった名前のバス停「馬責馬場(うませんばば)」の交差点を直進。

まっすぐなゆるい上り坂を進んだら左折。その後五島中央病院を経由して県道27号線に合流し、岐宿町方面へ。「鳴木場(なるこば)」からは自由乗降区間ですが、朝早い路線なので乗客はほとんどおらず、バス停はどんどん通過されて行きます。 猪掛トンネルを抜けたら景色は一変。

民家が点在する山間の道を進み、田んぼに挟まれたとても長い直線道路を走り抜けたら、時刻はだいたい7時45分。乗り換えのため「二本楠(にほんぐす)」バス停で一旦停車し、すぐに玉之浦方面へ向け出発します。


 途中、県道164号線へ路線を変え、折口トンネルを抜けたら「上の平口(かみのひらぐち)」から枝道に入り、田園風景が広がる静かな集落、上の平地区を往復します。

元の県道に戻ると、次に「幾久山(いつくやま)」。

上の平と幾久山は豊富な清流や昼夜の寒暖差に恵まれた良質な米どころで、国内最大の米食味コンテストで金賞も獲得しています。機会があれば食べてみてくださいね。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編①

0

福江港

今回は五島バス旅後編です。バス旅前編(2020年11月)記事では、福江島のほぼ半分の路線を回るコースをご紹介しましたが、今回はあと半分の路線を制覇できるコースをご紹介します。
 令和2年11月にダイヤが改定され、前編よりもバスの本数が大幅に削減されたため、今回は出発が早朝。

しかもかなりタイトなスケジュールになっていますが、「早起きは三文の徳」。観光ツアーでは見られない、島の隅々に残された手つかずの大自然を堪能できる、かなりお得な癒し旅にご案内します。

 まだ薄暗い静かな港。海の向こうに神々しい朝日が見え始めた頃、やってきた向小浦(むこうこうら)行きのバスに乗り込んだら、整理券を抜き取り、運転手さんに1日乗車券を持参していることを告げましょう。

車窓からの視界を広く取るために、できるだけ前方の窓側に座って下さいね。
 ※向小浦を往復できる便は、13時発もありますので、季節や都合に合わせお選びください。

●1日フリー乗車券販売窓口(五島市外在住の方、観光のお客様のみ利用可能)
・五島バス観光課(福江港ターミナル内)
 住所:東浜町2丁目3–1
 営業時間(8:30~17:30)
 電話:0959–72–2173

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

自称「世界一のダム!」大串の防風提

0

延命寺トンネルを抜けたあと、右折して海沿を5分ほど行くと、大串のバス停が見えてきます。その少し先、大串町内公民館の右手にそびえるダムのような防風提。

以前は吹きさらしで、海風が強かったこの場所に、延命寺トンネルを作る際に出た土を高く積み上げ作られました。

ただ、役目は防風だけではありません。
脇に作られた階段を上るとそこには360度大パノラマの絶景が!右には東シナ海とノコビ浦の海岸、左には大串湾が見え、前後には低い山の緑。山裾に広がる層になった岩肌が逞しく感じます。

展望所と名がついてるわけではないので見逃しがちですが、東屋や柵がないからこそ味わえる開放感に、思わず寝ころびたい衝動に駆られます。海岸に降りる小道もあるので、足腰に自信のある方は波打ち際を歩くのもおすすめですよ。

住所:五島市奈留町大串1131

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

江上天主堂

0

奈留港から県道168号線を進むこと約20分。奈留島唯一の長い延命寺トンネルを抜けると目の前に広がる海!そして左側に目をやると森の中にひっそりとたたずむクリーム色の建物が。今から100年以上前に建てられた「江上天主堂」です。

この教会堂は、建築物としての価値が高いことから国指定重要文化財に指定されており、また2018年には、世界文化遺産にも登録されています。湿気を避けるため高くした床下とクリーム色の壁に水色の窓枠が特徴的で、まるでおとぎ話に出てきそうなくらい可愛い教会堂は、そこに居るだけでなんだか童心に帰った心地。

正面からも素敵ですが裏手に回ると山の木々が壁に映り込み、絵画のような風景もまた幻想的。タイミングが合えば切り抜きの十字架が壁にくっきりと浮かび上がる瞬間が見れます。

近くにある可愛い江上のバス停も必見ですよ。予約をすれば堂内の見学ができ、深い歴史のお話を聞く事ができます。

住所:五島市奈留町大串1131
休日:月曜日定休(月曜日が祝日の場合は対応可。翌平日休み)

◆通常扉は施錠中。
江上天主堂の見学は(個人・団体問わず)事前連絡が必要です。
♦連絡先:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター
♦TEL 095-823-7650/FAX 095-895-9690
♦対応時間:9時30分~17時30分※ホームページでも受け付けています

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

かけこみ

0

奈留港から徒歩1分。かわいい看板で出迎えてくれるのは、空き家を改修し3年前にオープンしたコミュニティカフェ「かけこみ」。


木のぬくもりを感じる和風テイストの空間では、店主こだわりのコーヒーや、地元産の材料と自家製パンで作るピザトーストなど軽食がいただけます。

営むのは、以前この島で地域おこし協力隊を務めた経験のある大阪出身の東奈津子さん。カフェ運営の傍ら、地域イベントの広告や、観光パンフレットのデザインも手掛けるなど、奈留島の楽しみ方を移住者ならではの視点で広く発信し続けています。
そんな東さんのもとには、観光客のみならず、地元の方も多く集い、今では人と人をつなぐ交流の場にもなっています。

フェリー太古が到着する7時半には開いているので、奈留島に降り立ったら真っ先にかけこみ、奈留島をリサーチしてから観光に出かけるのもおすすめ。運が良ければ地元の方とも出会えるかも!

住所:五島市奈留町泊133-8
電話:050-5274-1100
営業時間:7:30~18:00頃(暗くなるまで)
定休日:不定休

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

車海老養殖場 拓水

0

“田ノ浦港から車でおよそ15分。折紙展望台へ向かう途中にある車海老の養殖場「拓水」。

平成8年にここ久賀島から始まった車海老の養殖は、今や、佐賀、山口、鹿児島、沖縄まで広がっています。遊休化していたこの場所は、かつての海老養殖場。先代が一目惚れしたそうで、なんと6万㎡もあるとのこと。水が濁っているように見えるのは、植物プランクトン。培養し直射日光が差し込まないようにしていて、養殖場の真ん中にある弁天島の腐葉土が大事な役目を担っているそうです。

ここでは卵を孵化させるところから行っていて、お歳暮時期には17センチ~18センチまで成長します。

海老は普段砂の中に潜っていて、夜に泳ぎ出す夜行性なので、餌やりは夕方4時と夜の8時。見学は自由なのでタイミングが合えば餌やり風景を見ることができます。五島の市場ではあまり見かけない車海老ですが、冷凍ならここで直接購入可能。発送手続きもできますよ。

住所:〒853-2172 長崎県五島市蕨町146-3
電話:0120-464-748

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

折紙展望台

0

田ノ浦港から車で20分。島の北東部にある「折紙展望台」。頂上付近に3ヶ所の展望所が設けられ、複雑な島の形、勇壮な久賀島の山々、青い海が一望できるビューポイント。車海老の養殖場や久賀島の小さな集落、蕨小島も上から眺めるとまるでジオラマみたい。

2箇所の東屋にはベンチやテーブルも設置してあるので、晴れた日にはお弁当を持って行くのもおすすめ。

この展望所は、島の住人が協力して山を開き道を造ったもので、その功績が称えられ、平成18年に国土交通省の「手づくり郷土賞」をいただいたそうです。郷土愛の詰まった場所だと思うと感動もひとしお。また折紙(おりがみ)という名前は、大昔ここに神が降りたという伝説が所以で、パワースポットでもあります。

駐車場からも歩いてすぐなので小さなお子様連れでも楽しめますよ。

住所:〒853-2172 長崎県五島市蕨町(田ノ浦港から車で20分)
お問合せ:五島市役所 電話:0959-72-6111

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

旧五輪教会堂

0

田ノ浦港から車で30分(途中の道幅が狭いので運転には注意が必要です)。車を停め山道を10分ほど下ると見えてくるのが旧五輪教会堂。

隣の新しい教会堂と並び、静かで綺麗な海沿いに佇んでいます。海の透明度が高く、山からは鳥の鳴声だけが聞こえ、道すがらには山水と自生のクレソン。まさに日本の原風景そのもの。

この教会堂は現存する木造教会としては五島列島で最も古く、長崎県下でも大浦天主堂に次いで古い建物。和風建築の外観に対し、内部は板張りのリブ・ヴォールト天井という珍しい造りで、明治初期の貴重な建築物として国の重要文化財に指定されています。

予約をすれば教会守の方に島や教会の歴史を聞くことができるので、より深く教会堂の荘厳さを感じることができます。現在ミサは行われておらず、また世界遺産のため撮影には事前申請が必要。世界遺産の教会をめぐるツアーなどのチャーター船だと福江港から20分で着き、直接入り江から現地に入れるので、足腰の悪い方や小さいお子様連れにはこちらがおすすめですよ。

交通アクセス:田ノ浦港から教会近くの空地まで車で約30分(片道) 空き地から徒歩約10分
住所:〒853-2172 長崎県五島市蕨町993-11
営業時間:火曜~日曜 8:30~12:00/13:00~16:30 教会守駐在
ツアーのお問合せ:五島市観光協会 電話:0959-72-2963

※旧五輪教会堂の見学は(個人・団体問わず)事前連絡が必要です
♦連絡先:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター
♦TEL 095-823-7650/FAX 095-895-9690
♦対応時間:9時30分~17時30分※ホームページでも受け付けています。
また旧五輪教会堂の撮影や掲載をしたい場合は、撮影・掲載日の2週間前までに申請が必要です。五島市教育委員会 生涯学習課(文化財担当)電話:0959-72-7800(直通)

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

久賀島観光交流拠点センター

0

田ノ浦港から車で10分。島の中心部に位置するの久賀島観光交流拠点センターは、2018年7月に登録となった世界文化遺産と、久賀島の文化的景観に関する情報発信拠点施設として、築130年余りの古民家「藤原邸」を改修して開設されました。

入り口にある高く厚みがある立派な石垣塀から玄関に入ると、物販やパンフレットコーナーがあり、中には久賀島産のお米も。

棚田で育てられた、粘りがありモチモチした食感で人気の久賀島米は、お土産用に3合入りのもの(300円)が販売されています。中に入ると、久賀島に関するパネルの展示や写真やマップを用いて島のおすすめ観光スポットが紹介されているので、港に着いたら一番に訪れるのがおすすめ。

また当時のまま残された、趣のある日本庭園を眺めながら飲食や休憩できるスペースもあり、予約をすれば島の食材を使ったランチも頂くことができます。

交通アクセス:
定期船 
【福江港から】シーガル/フェリーひさか 所要時間:約20分(シーガル) 約35分(ひさか)
 料 金:780円(同料金) 運航便数:1日3便(シーガル)1日1便(ひさか) 木口汽船:0959-73-0003
【奥浦港から】フェリーひさか 所要時間:約20分
 料 金:490円 ※1日2便 木口汽船:0959-73-0003
島内交通 
久賀タクシー・レンタカー:0959-77-2008

住所:〒853-2171 長崎県五島市久賀町103番地104番地(田ノ浦港から車で10分)
電話:0959-77-2115
料金:無料
営業時間:9時から17時 
定休日:休館日:毎週月曜日(7月~10月は無休)、年末年始(12月29日~1月3日)

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

民泊体験(お別れの時)

0

朝6時、いよいよお別れの時。生徒たちの朝ごはんは、船の中で食べるので、皆でお茶を飲みながら最後のひと時を過ごします。昨日連れて行ってもらった海がものすごく澄んで綺麗だったことや、地元、北海道と違って浜の砂が白くてびっくりしたことなど、話しに花が咲きました。家を出る時間が近づき、お父さんに言葉を掛けてもらいながら固く握手をします。

お母さんに作ってもらったお弁当を持ち、バスの待つ港へ向かいます。前日の朝、お父さんと散歩をした道です。各家庭からも生徒が集まり、それぞれが別れを惜しみながらバスの中へ。

お互いが大きく手を振るなか、日の出間近の薄暗い道をバスは動き出し、小さくなっていきました。福江港に全生徒が集合するとジェットフォイルに乗り込みます。

船着場では民泊家庭や関係者が大漁旗や横断幕を持ち、船が見えなくなるまで手を振り続けていました。

今回の修学旅行を通して、人と人との繋がりの大切さ、温かさ、また素敵な時間に出会えました。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび