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第27回 五島で輝いている人

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金沢鮮魚 代表 金澤竜司さん

魚の旬は年に2回
 魚はどの種でも、年に二度の旬が。「一度目は栄養を身体にため込む産卵前、そして、二度目は産卵の数か月後。
再び栄養を取り身体を戻すため身がしっかりとします。魚種により産卵時期は違うので、旬の時期も異なります。五島近海でも、春夏秋冬それぞれに旬のおいしい魚がたくさんあります。」

「おいしい」という有難みを余すことなく
 そんなおいしい魚を獲る一次産業は、自然の営みがあってこその産業。また、仲買の仕事もまた、海の恵を受ける仕事です。だからこそ、五島という地の利が生きたおいしい魚を、無駄なく、余すことなく私たちが頂けるよう、こだわっているのが「金沢仕立て」。まるのままの発送はもちろんですが、金沢仕立てを施した魚は、「血抜き」「神経締め」に加え1日手当を行い真空包装で届けられます。驚くのはその持ちの長さ。一般的な鮮魚より1~2週間長持ちさせることができるそう。「最初の手入れ一つで、長くおいしく頂けるので、食材ロスにも繋がります。また、さばいた後の頭や内臓などもたい肥作りに活用。なるべく自然の循環から離れない取り組みをしているのが金沢鮮魚の特徴です。」

海の豊かさを守る取組
海の豊かさを肌で感じて育ち、生業としても享受している金澤さん。長年海を守る取り組みも注力しています。「五島の海は美しく、魚の聖地とよばれるものの、年々その生態系が変化している事は明らか。実際に、植食魚によって海藻類が減り、卵の産卵場所が無くなり、魚自体が減っています。また、プラスチックごみからなるマイクロプラスチック(※1)の影響も大きく、以前はあまり見る事のなかった腫瘍を、魚の内臓に見つける事が増えました。」 そんな状況を改善しようと、駆除対象となり、捕っても廃棄されるイスズミ、アイゴ、ガンガゼなどの植食性魚を使った魚醤の製造販売、発泡スチロールが主流の配送の箱を撥水加工の段ボール箱への変更と、一歩ずつ取り組んでいます。

※ 1マイクロプラスチック:直径5ミリメートル以下の小さなプラスチックのこと。プラスチックはいつまでたっても自然分解されずに細かな片として残り、海中のごみとなります。

海にやさしい漁法、海にやさしい消費
 魚の値段の下落も問題の一つ。未利用漁が活用されることで、漁師さんたちの収入増加も期待できます。また、一本釣りや定置網といった海にやさしい漁法を維持することも重要です。そして、食べ手となる私たちが、そういった魚や商品を選ぶことで海にやさしい消費に繋がります。金沢さんはその間に立つ立場であるからこそ、この二者を繋ぎ、人も海も豊かな循環が途切れないよう次の一手を考えます。
 近年提唱されたSDGs(持続可能な開発目標)の中には、「海の豊かさを守ろう」という目標も。こういった世界の流れも後押しになっています。
 「金沢鮮魚と付き合えば、世界がちょっと良くなる、そう思って応援していただければこれほどうれしいことはありません。」移動が少し辛くなった昨今、島外のご親戚、ご友人に、金沢鮮魚のお魚で五島の海の恵みを贈りませんか?

金沢鮮魚
TEL:0959-86-0716
住所:〒853-0214 長崎県五島市富江町土取1237

金沢鮮魚公式LINE

【取材・執筆・掲載】fully編集部
【掲載先】fullyGOTO2021夏号

五島でがんばる団体応援 五島人

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「五島人」ってどんな団体?

地元紹介やイベントの企画・実施を通して少しでも楽しい島になればと、メンバー5 名でスタートした団体です。また他のイベントや取り組みについても気になったことは取材し、その様子も動画配信しております。

主な活動内容は?

継続イベント【五島人のクリーンイベント】を今年 3 月からスタートしました。初回は新上五島町、第二回目は五島市で実施。今後は月一回ペースで五島全体を対象にクリーン活動を行う予定です。単発イベントとしてはインスタ映え勝負、地域支援センターの婚活支援班と行った婚活イベント「星空さんぽ」、「五島楽釣上五島協議会」協力のもと釣り文化振興モデル港を宣伝 ( 新上五島町長、岩永名人、「YouTuber 釣りします。」とのコラボ ) なども実施して動画にしております。
 また昨年ではコロナ禍に負けない為に有志のグループが行った上五島エール飯を取材したり、その他にも地元で頑張る方々の取り組みやイベントにも取材を行って動画に五島人の YouTube チャンネルにて発信しております。
 また、新たな取り組みも!!五島に釣り YouTuber 集結!?地元特産品が有名YouTuber とコラボ!?多くの名作に携わった画家と!?などなど多数計画中!YouTube・SNS で随時お知らせします!

メンバー募集してます

五島人では、一緒に活動していただけるメンバーを募集しています。
[入会条件]五島が大好きであれば年齢不問

五島人のYOUTUBEはこちら

【掲載先】fullyGOTO2021夏号

路線バスの旅 後編⑩

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樫ノ浦ー観音平ー福江港

漁港の一番奥にある「廻り場(まわりば)」というバス停でUターン。

すぐに来た道を戻ります。浦頭教会堂の前から県道162号線に再度合流し右折。一旦県道を離れ、奥浦小中学校前の細い道路に入ります。過去のしま旅(2020年8月)で紹介した「栄林寺」や「ねこたまshop&cafe」の前を通り、再び県道へ合流したら、静かな奥浦湾沿いを走り抜けて行きます。
 久賀行きのフェリー乗り場や堂崎天主堂入り口を横目に進み、真っ赤な戸岐大橋を渡ったら小さな漁港、戸岐集落へ。

エメラルドグリーンの海がとても綺麗。Uターンしたら県道に戻り更に奥地へ。

静かな入江を見ながら進み、右手奥の宮原教会堂を一瞬眺め、こんなとこにバス停が?というくらい細い坂を少し登ったら、終点「観音平(かんのんびら)」があります。

 このまま山道を奥に進み、峠を越えたら半泊集落に行けますよ。機会があれば是非行ってみて欲しい、癒される場所です。バスは山肌ギリギリに停車し、少し待機したら13時11分に発車。来た道を通り、13時50分、福江港へ到着です。
 着陸体勢の飛行機がちょうど見れる時間かも。プロペラ機のブオーンという音が聞こえたら、上空を見上げてみてください。

 時刻は昼過ぎ。早起きしたのでもうひと遊びできますね。海に囲まれた福江島のバスは、海沿いや入江を縫うように走る路線が多く、内陸も手つかずの自然が溢れているので、癒しバス旅絶対おすすめですよ。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編⑨

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福江港ー樫ノ浦

次に向かうは奥浦方面。一番早い便でも1時間後なので、福江ターミナルでちょっと休憩。港内で昼食をとってもいいですし、今のうちにお土産品を決めておくのもいいですね。インフォメーションセンターにはレアな観光スタンプが置いてあるので、旅の記念にいかがでしょうか。過去のしま旅(2019年9月)で福江港も紹介しているのでチェックしてみて下さいね。

 12時20分くらいになったらバスの乗り場に向かいます。やって来た樫ノ浦(かしのうら)行きのバスに乗り込み、12時30分に出発です。今回は右側席に座るのがおすすめ。文化会館の前から商店街に入り、新栄通りから県道162号線へ。福江中学校辺りを過ぎると民家が少なくなりどんどん山側の道へ入ります。

 その昔、大村から潜伏キリシタンが上陸したと言われる「六方(むかた)」を通り、奥浦地区へ。浦頭教会堂の入り口からさらに細い山道に入り、しばらく行くと視界がひらけ奥浦湾が目の前に。

マグロの養殖イカダとその奥の対岸には堂崎教会堂が小さく見えます。

湾沿いに更に奥へ進むと、県の天然記念物「樫ノ浦アコウ」がある小さな港町、樫ノ浦に12時48分、到着です。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編⑧

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富江ー大浜ー福江港

11時ちょうどに出発する、待機していた福江行きのバスに乗り込みます。今回は、右側座席に座るのがおすすめ。
 国道384号線に出たら、途中までは来た道を戻り左折。富江漁港と大海原を右手に見ながら、県道49号線を福江方向へ進みます。海の向こうには福江島のシンボル「鬼岳」。富江側から海越しに見る鬼岳もまた格好いいです。

 グランピング施設や人気のパン屋さんがある田尾を通り抜け、福江島で一番長い、902mもある増田トンネルを抜けたら「香珠子(こうじゅし)」、「大浜(おおはま)」と美しい砂浜のあるエリアを進みます。

 左手には合宿免許で人気の五島自動車学校。右手の砂浜の先には、バスの乗車地だった富江の町が見えます。ここから内陸部に路線を変え、市街地方面に向かいます。


 バス旅前編(2020年11月)でも通った野々切町、本山、大円寺と進み、三尾野でいったん国道に合流。

再び県道49号線に入り、商店街を抜けて11時30分、福江港に到着です。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編⑦

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富江散歩

富江バス停にはレトロな待合所があり、トイレも完備。福江行きのバスが出るまで30分ほどあるので、ひと休みしたら近場を散策。

時間的に遠くへはいけませんが、すぐ近くに商店街があり、ケーキ屋さん、八百屋さん、肉屋さんなどが軒を連ねているので、ふらっと歩いてみるのも楽しいですよ。


 また、富江小学校のグラウンドにあるアコウの木も見ごたえがあります。高さ15m、幹周りが6mの迫力満点の木ですが、アコウ特有のおどろおどろしい感じが無く、遠目にみると大きいブロッコリーみたいで可愛い木です。

 小腹が空いていたら、肉屋さんで売っている揚げたてコロッケを食べながら、アコウの木陰で一息つくのもいいかもしれません。

富江の見どころスポットは、過去のしま旅記事でもをたくさん紹介してるのでぜひチェックしてみて下さいね。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編⑥

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向小浦ー二本楠ー富江

9時1分、「向小浦」バス停始発に乗車。「二本楠」までは来た時と全く同じ道を戻りますが、方向が逆なので、また違った景色や見逃した箇所をゆっくり眺めることができます。

市街地に向かう上りの便なので、乗客もポツポツと増え始めます。
 始発からぴったり 1 時間、10時1分に「二本楠」バス停に到着です。運転さんに別れを告げ、ここで待ってくれている、富江行きのバスに乗り換えます。

 10時3分に発車したバスは県道31号線を少し戻り、「三叉路(さんさろ)」バス停から細い山道へ入ります。

車がやっとすれ違える程の道幅の峠は、かなりの運転技術が必要ですが、前半は上り、後半は下りの坂道を縦横無尽に操るハンドルさばきは見ものです。

時々ちらりと海や平地が見えますが木々が深いので、ここは山の景色をしっかり楽しみましょう。
 下りきった先の目の前には海。三叉路を右折したら海沿いの平坦な道を進み、富江の町に入ります。

交差点で国道384号線を少し進み、狭い路地に入り富江支所前を通過したら、10時27分、終点富江に到着です。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編⑤

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向小浦(島山島)

小浦」バス停を出発したら玉之浦大橋を渡り島山島へ。8時46分、終点「向小浦(むこうこうら)」到着です。

五島列島の大小150余りある島の中で10番目に大きいとされる島山島ですが、ほとんど開拓されておらず、向小浦にしか集落はありません。

目の前の対岸には小浦集落が見えていますが、平成6年に橋がかかるまでは船でしか渡れませんでした。

人口は最新の情報で17名ですが、人口より遥かに多い700頭もの野生の九州鹿が生息していると言われています。バス停から歩いていける向小浦園地では、運がよければ鹿の姿を見ることができるかもしれません。

 バスは15分ほど停車するので、一旦降りて海辺で一休み。漁船の並ぶ静かな漁港にはトンビの声だけが響き、透明度の高い海水に鮮明に見える、ゆらゆらと泳ぐ魚。朝の澄んだ空気と心地よい潮風に、心も体も癒されます。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編④

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玉之浦ー小浦

 玉之浦湾沿いをしばらく行くと小さな港町に到着。市役所玉之浦支所や郵便局がある玉之浦地区の中心地です。港には漁船が停泊し、トンビが優雅に飛んでいる懐かしい感じのする小さな町です。

左手には民家に紛れて建っている玉之浦教会堂。遠目から十字架が見えるので要チェックです。朝早い下りの便なので、ほとんどのバス停は素通りして行きます。

 小高い丘を越えると現れる、再びの港町「小浦(こうら)」。なぜかここには外壁をピンクや紫に塗った可愛い民家が点在しますが、運転手さんも理由はわからないとか。
バスは停まりませんが、もう少し奥に行くと、島民からも人気のある「小浦海水浴場」があります。白い砂浜の波の静かなこの海では、予約をすればカヌー体験も楽しめます。

また近くには、県指定の天然記念物の巨木「玉之浦のアコウ」もありますので、レンタカー等で行かれた際にはぜひ立ち寄ってみて下さいね。「小浦」バス停で小休止の後は、向小浦に向け出発します。

<カヌー体験 五島市商工会玉之浦支所>
住 所 :〒853-0492 長崎県五島市玉之浦町玉之浦638
電話番号:0959-87-2032
体験料金:1回 大人5000円・子供3000円
営業時間:9:30~16:30
体験期間:4月~10月
所要時間:約2時間
アクセス:福江港・福江空港より車で1時間
備 考 :※基本3日前までの予約が必要です。
※1回の受入人数:1名~36名

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 後編③

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幾久山ー大宝ー玉之浦

「幾久山(いつくやま)」を過ぎると、ホタルやアユの遡上が見られる清流、中須川沿いを下り中須集落。

国道384 号線に合流し、中川トンネルを抜けたら目の前に玉之浦湾が広がります。

一旦国道を離れ左折し、左手の玉之浦小中学校を見ながら静かな里山、小川集落を往復。この地区を流れる清流小川川では、今でもシロウオ漁が行われていたり、ホタルも見ることができます。

 国道に戻ったら玉之浦湾沿いの美しい景色を見ながらくねくね道を進みます。坂を上りきったら「立谷口(たちやぐち)」から大宝集落へ。西の高野山と言われる「大宝寺」のある集落です。ここで一旦小休止をするのですが、狭い敷地での、大型バスの旋回は見ものです。このタイミングで、左側に座るのがおすすめです。

 その後8時20分に再出発し、県道50号線に入り左折。この辺りでは、田んぼが海と道路に挟まれた珍しい景色を見ることができます。

長い玉之浦トンネルを抜けたら左手には井持浦(いもちうら)教会堂。明治32年に日本で初めて建設されたルルドがある教会堂です。

乗降客がいなければ一瞬で通過してしまうのでお見逃しなく。観光スポット、大瀬崎灯台への登り口も素通りしますが、バスの運転手さん曰く、ここで下車し、歩いて灯台を見に行く観光客もいらっしゃるとか。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび