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路線バスの旅 前編⑨ 

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二本楠-荒川-丹奈

16時9分発の荒川行きに乗り換えたら、来た道を少し戻り信号を左折。山間のゆるい上り坂を上がった右手には、先ほど遠くに見た七ツ岳の登山口。(七ツ岳の登山口は2ヶ所あり、もう1ヶ所はこれから行く荒川地区の七嶽神社の先にあります。)

ここからはカーブの多い下り坂が続きます。橋の両脇に立つ立派な看板の「歓迎」文字のお出迎えを受け、16時21分、温泉の町、荒川に到着です。

 荒川バス停の横には足湯ができるスペースも。

昭和な街並みの残る荒川は、古き良き時代にタイムトリップしたかのよう。静かな荒川港で、バスは一旦停車しますが、お客さんがいれば丹奈集落へ行き、またここに戻って来て、福江に向かい発車します。

今回丹奈方面へも行ってみました。(丹奈行きのバスに乗らず、荒川の街並みを散策したり足湯をしてもOK。)荒川トンネル、丹奈岬トンネルを抜け左折したら、16時30分静かな港町、丹奈に到着。

5分程停車するのでバスから降り、小さな港町の空気を感じてみて下さい。すぐにまた荒川に向けて発車します。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 前編⑥

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Gino-岐宿-三井楽

景色と食事を堪能し、お腹いっぱいになったらバスの時間まで少しお散歩。お店の裏手から続く農道を行けば河務橋があり、福江島最大級(延長15.3km)の「一ノ河川」の流れを見ることができます。

大自然のエネルギーを存分に蓄えたら、来た時に下車した柳野バス停で13時53分発のバスに乗り、三井楽町へ向かいます。

岐宿の集落の中を通り抜け、楠原へ。五島長崎国際トライアスロン大会「バラモンキング」バイクコースの難関、樽角坂を上がると保育園や楠原教会、岐宿小学校、中学校と続きます。憩坂を下り川原方面へ。

 

大川原トンネルを皮切りに5つのトンネルを抜けたら、万葉集にも登場する三井楽町。トンネルができる前は、峠をいくつも超えなければならなかったこの道。今は岐宿から10分ほどで行くことができます。

最後のトンネルを抜けると左手に砂丘でできた万葉公園。秋にはたくさんの彼岸花がお出迎えしてくれます。遊具やアスレチック、展望所があり、家族連れが多く訪れる公園です。そして右手には、遠浅の真っ白な砂浜が特徴的な白良ヶ浜海水浴場。

遣唐使ふるさと館の横を通り集落の中に入ると、小中学校があり、終点三井楽に14時31分に到着です。

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

 

路線バスの旅 前編⑦

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三井楽半島バス

三井楽に着いたら、次のバスの発車まで1時間ほどあるので、近場を散策するのも楽しいですが、すぐ近くの三井楽タクシーが運行しているコミュニティバス、「三井楽半島バス」に乗ってみるのもおすすめ。

五島バスと連絡しているので終点で降りれば乗り継げるようになっていますが、万が一のこともあるので、1つ2つ手前のバス停で降りておくと乗り遅れもなく安心です。

三井楽半島バスは、コースが4つ。路線バスが運行しない集落に住む方が、三井楽診療所への通院に利用したり、福江行きの路線バスに乗り継げるよう、毎日運行しています。料金は1乗車につき大人300円。小学生以下と障害者手帳をお持ちの方は半額の150円と良心的です。 今回乗ったのは三井楽循環コース。診療所や役場前を通ったら、嶽、柏、高崎を回り、約1時間かけ戻って来ます。海岸線を沿うように走るので車窓からの景色が抜群。

嵯峨島や姫島が目の前に見えたり、三井楽特有の赤土の円畑(まるはた)や、三井楽教会、高崎公園に高崎海岸など、観光としても充分に楽しめる三井楽半島バス。

このバスを利用して、高崎公園にピクニックに来られる観光客もいらっしゃるそう。運転手さんとの会話も弾み、あっという間に終点に到着です。


三井楽タクシー〉
住所:五島市三井楽町濱ノ畔938
電話:0959–84-3136

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

路線バスの旅 前編⑩

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荒川-福江

荒川に着いたら数分停車するので、ベンチに座り停泊している船をボーッと眺めたりできます。ここから見える夕焼けは美しいと島内でも評判。近くにゲストハウスや民宿もあるので、泊まりがけで来るのもおすすめですよ。

16時45分に発車し、来た道を戻ります。上り坂なのでゆっくりと進み、さっきは気づかなかった外の景色をゆっくりと眺められます。両脇は桜並木。春は桜が舞い散り綺麗です。七ツ岳登山口、一軒家バス停を過ぎたら見えて来る長い直線道路は県道27号線。長崎県で2番目に長い道路です。

16時55分、二本楠を経由したら民家の無い山間の道路をしばらく進みます。左手に見え隠れする川が途切れると雨通宿(うとじゅく)。猪掛(いかけ)トンネルを抜けたら中心地に入っていきます。

左手に島民の多くが利用する大型スーパーが見えたら、また五島中央病院を経由し、国道384号線と合流し下りの直線へ。

馬責馬場、商店街を抜けて、17時27分、終点福江港へ到着です。

今回は、福江島のほぼ半分の路線をコンプリートできるコースをご紹介しましたが、次回はあと半分を制覇できるコースをご紹介しますのでお楽しみに!

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

浦頭教会堂

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福江港から県道162号線を車で10分、平蔵地区に入ると高台に見えてくる浦頭教会堂。
真っ白でモダンなコンクリート造りで、茶色い十字架と花を型どったステンドグラスが特徴的なこの教会堂は、旧約聖書のノアの箱舟をイメージして建てられました。初代の教会堂は別の場所にありましたが、1968年、集落の高台である現在地に建てられ、2019年に50周年を迎えました。
敷地内に入ると、最初に出迎えてくれるのは優しい顔のマリア像。「いらっしゃい」と歓迎されている気分に。
正面に回ると、玄関の両脇には守護聖人の聖ペトロと聖パウロが、眼下に広がる平蔵地区を見守るように立っています。内部も白を基調としたモダンな造りで、天井が高く開放感があります。
正面の門からは車の乗り入れも可能ですが、駐車場が狭いため、県道沿いの広場に車を停め、細い上り坂を歩くのをおすすめします。
春は桜が舞い散り、クリスマスの時期はイルミネーションのアーチがとても綺麗ですよ。

住所:〒853-0051 長崎県五島市平蔵町2716
アクセス:福江港から車で10分 
バス: 樫ノ浦行き、および戸岐行き 浦頭バス停下車 徒歩1分
ミサ: 月、水、木、金/6:00 火/17:00 日/5:30 8:00

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

樫ノ浦アコウ

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浦頭教会堂の正面入口の門を出たら右折し、山あいの道を5分ほど進むと、樫ノ浦漁港に到着。
静かな港のさらに奥まで進むと「あこう木前」というバス停があります。

そのすぐ先を民家側に入ると、目の前に出現する大きな木!

昭和27年、県の天然記念物に指定された五島を代表する巨木「樫ノ浦アコウ」です。
アコウはクワ科・半常緑高木の巨木で、垂れ下がる気根が特徴。

この木の樹齢は不明だそうですが、黒潮の流れに乗って種子が運ばれこの地に根付いたと言われています。


根周りは15mを超え,高さは10m以上。特別太い幹はないですが、細い幹や枝、気根が四方八方に10数mも伸び、ボリュームと野性味が迫力満点。

この樫ノ浦地区の守り神なのか、根元の石垣には祠があり、お供え物もしてあります。神秘的な雰囲気と、おどろおどろしい姿が印象的なアコウの木、ぜひ見に行って下さい。

住所:〒853-0051  長崎県五島市平蔵町1568-2
アクセス:福江港から車、バスで20分

 

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

ねこたまshop&cafe

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栄林寺を出て、民家の並ぶ道を戸岐方向へ少し進むと、突如可愛いカフェが現れます。

群馬県からIターンされたご夫婦が営む「ねこたまshop&cafe」。
島では数少ない、オーガニック商品を取り扱うお店です。

ジャズの流れる店内では、店主の泰子さんが作る体に優しい材料を使ったお菓子やドリンク、天然酵母のパンや野菜たっぷりの軽食が頂け、晴れた日には外のデッキで、水面を見ながらゆっくりくつろぐ事もできます。

また店内には島の農家さんから卸した無農薬野菜や、島では手に入りにくいオーガニック食品、環境に優しい生活用品なども置いていて、それを目当てに来店する常連さんも多いそう。

自らも無農薬野菜を栽培し、島外へお野菜ボックスの発送もしています。またピアノの先生という別の顔を持つ泰子さんのもとには、年代問わず島の音楽好きが集い、時に楽器演奏が始まる事もあるそう。地域に愛される音楽とオーガニックのお店、ねこたまshop&cafe。ぜひ行ってみて下さい。

住所:〒853-0053 長崎県五島市奥浦町1560
TEL: 0959-73-0730
営業日:日、月、火曜日
営業時間:10:30~17:30まで
HP:https://www.nekotamashop.com

 

 

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

戸岐大橋

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ねこたまshop&cafeから県道162号線に出たら、戸岐方面へ。見えてくる真っ赤なアーチ型の戸岐大橋。奥浦と戸岐・宮原地区を結ぶこの橋は昭和54年に架けられました。


それまで、渡海船で戸岐湾を渡るか、陸路の場合は岐宿地区を経由しなければなりませんでしたが、この橋が架かり、島内の交通の便は格段に向上し、暮らしが豊かになりました。晴れた日は空の青さと赤い橋のコントラストがとっても綺麗!

眼下に広がる戸岐湾の絶景にも息を飲みます。

また、橋の右側正面に見える久賀島には、洋館のような浜脇教会堂がこちらを向いて建っていて、思わず手を合わせたくなります。映画『くちびるに歌を』でも登場したスポットでもあり、五島の観光名所の一つにもなっているこの橋。

時間があれば、戸岐集落まで足を伸ばし、真っ赤な橋の裏側を下から見上げてみるのもおすすめです。

住所:長崎県五島市戸岐町
アクセス:福江港から車で15分

 

 

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

宮原展望所

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戸岐大橋を渡ったら三叉路を右に進むと宮原地区に入ります。黄色い看板を見つけたら右折、坂道を上っていくと左手は山の緑が続き、右手に大海原が見えてきます。

途中立ち止まり海を覗き込めば、打ち寄せる荒波に侵食されたゴツゴツした岩の層がクッキリと見え、その勇敢な姿は自然の偉大さを感じさせてくれます。


頂上に着くと目の前に広がる群青色の大海原。思わず深呼吸したくなる開放感です。東屋はなく、木製のベンチがポツンと置いてあるだけですが、視界を遮ることなく広い海と島々を眺めることができます。ベンチに座り、波の音や鳥のさえずりを聞いていると、心地良い海風がふんわりと肌を包み、時の流れを止めてくれそう。

ここからも、向かいの久賀島にはちいさな浜脇教会堂が見えますよ。

行き止まりまで進むと、半泊集落の小さな港とコバルトブルーの海が見えるので、行く前に見ておくのもおすすめです。

住所:長崎県五島市戸岐町
アクセス:福江港より車で20分

 

 

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび

宮原教会堂

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宮原展望所から来た道を下り、右に入るとすぐに宮原公民館前と書いてあるバス停が見えてきます。

右手には宮原公民館と大きな文字で書いてある建物があり、その左奥にひっそりとたたずむ宮原教会堂。

民家風ですが、屋根には立派な十字架が掲げられています。宮原は大村藩から移住したキリシタンが潜伏した集落の一つで、復活後は1885年にペルー神父が巡回しミサを捧げ、当時の総代など十数人が洗礼を受けたと伝えられています。現在の教会堂は昭和45年に信徒たちが資金を出しあって改築され、今も大切に守られています。

周辺は掃除が行き届き、入口を流れる小川には、小さな川魚がたくさん泳いでいて、豊かな自然を感じることができます。中に入ると清潔感のある聖堂には生花が飾られ、優しい笑みを浮かべたマリア像が歓迎してくれているよう。小さいけれど、どこか温かさを感じる素敵な教会堂ですよ。

住所:〒853-0054 長崎県五島市戸岐町773-2
アクセス:福江港より車で20分

 

 

 

【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび