五島列島を満喫するフリーマガジン「fullyGOTO」と地元在住のライターチーム「fumoto」が取材した記事を発信する、情報サイト

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岐宿町産業祭 岐宿支所駐車場

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12/21(土)、五島市役所岐宿支所前で、岐宿町産業祭が開催されました。新鮮な野菜や魚、農水産加工品、五島の特産品など所狭しと並んだテントには、販売開始前からたくさんの人が集まっていました。11時30分からはお楽しみの抽選会。賞品は、出店者からの提供品や肉、魚、地元で採れたつばき油など豪華で、最大の目玉は五島の民芸品バラモン凧。当選者の名前が読み上げられるたびに歓声が上がり大盛り上がりでした。12時からはメインイベント餅つき大会。石臼と杵で初めて餅つきをしたと言う小学生は「意外と難しかった。でも自分でついた餅はいつもより美味しい」と、つきたてのお餅を笑顔で頬張っていました。(取材:ライターグループfumoto)

 

わくわく乗船券・小値賀町・落花生加工体験

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日本の原風景が残る島として、「日本で最も美しい村 」に選ばれている小値賀島。

ミネラル豊富で肥沃な赤土と潮風が落花生栽培に適し、古くから栽培が盛んだったそう。小粒ですが、天日干しなど手作業で、丁寧に愛情をこめて栽培された、甘くて美味しい小値賀の落花生。ここではその落花生を使った「落花生加工体験」ができます。小値賀港ターミナルのおぢかアイランドツーリズムで受付と支払いを済ませたら、直接体験会場へ向かいます。実際に落花生の栽培から加工まで携わっている職員さんが、丁寧に指導してくれます。

玄関を入るとすぐに白衣と帽子を着用し加工場へ入りますが、そこで一通り中の見学と作業工程などの説明を受け、いよいよ体験スタート。まずは「炒り落花生」作り。

生の落花生を量ってボウルに入れ、割れたものや黒くなったものを選り分けます。

鉄鍋に塩と落花生を投入し、やや強火で手を止めることなく炒っていきます。

落花生に対し、何倍もの塩の量。大量の塩を使う理由は、実は塩味を付ける為ではないそうで、そのまま落花生だけ炒ってしまうとすぐに焦げてしまうのを防ぐ昔からのやり方だとのこと。

だんだん腕が疲れて来る頃、落花生の皮が少し剝け出しカサカサと音がし始めて、香ばしい香りが漂ってきたら炒り上がった証拠。

つまみ食いしたい気持ちを抑え、ザルにあげて冷ましている間に「落花生とうふ」作り。材料は落花生ペースト・水・葛粉とシンプルですが、落花生は油分が多く水に溶けにくいため混ぜ合わせるのが結構大変です。ザルで漉しながらゆっくりと混ぜたらそこに同量の水でよく溶かした葛粉を合わせ火にかけます。ゴムベラで手を止めず混ぜていると徐々に固まり始め、一気に重くなっていきますが、根気強く混ぜ続ければ「落花生とうふ」の完成です。自然の甘みとコクがある、おかずにもデザートにもなる一品。「炒り落花生」も袋詰めしラベルを貼ったら完成。自分で炒った落花生は格別です。

どちらもお持ち帰りができ、「炒り落花生」は日持ちがするのでお土産にも最適ですよ。

■通年(定休日:お盆・元旦) ■場所:小値賀町担い手公社(中学校前バス停、小値賀町農産物加工施設内)港から車で5分

現地集合・現地解散 ■営業時間:9:00~17:00 ■1グループ(4名様まで)5,500円 ※1組あたりの料金になります。4名家族でも同料金 ■体験時間:1時間30分 ■催行人数:1人~ ■申込期限:1週間前 ※当日でも対応可能な場合あり(要問合せ)■お申込み先:おぢかアイランドツーリズム協会  ℡0959-56-2646

体験取材ライター:泉井 美由紀

長崎しま旅わくわく乗船券

わくわく乗船券・小値賀町・赤土焼き物体験

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火山でできた小値賀島は大地の多くが粘土質の赤土。その赤土を使って作る「赤土焼き物体験」をしてきました!

小値賀港に降り立ったら、小値賀港ターミナル内のおぢかアイランドツーリズムにて受付と支払いを済ませ、車で5分程の所にある会場に直接向かいます。旧幼稚園園舎の小さな机や椅子をそのまま利用した可愛い建物内はどこか懐かしい空間。ここでは、島の陶芸愛好家約20名程がいつでも自由に焼き物を作っていて、体験の講師もしてくださいます。体験では約1キロの土で2~3個の作品作りができます。私は小鉢と小さな植木鉢を作ることにしました。最初は小鉢に挑戦。まずは赤土を台に押しつけながら空気を抜いていきます。

あまり長くやると手から熱が伝わり柔らかくなりすぎるので注意が必要です。

次に足の部分になる円錐形の土台を作ります。つるっとしていてまるで生チョコみたいに美味しそう!残りの赤土を直径1.5センチほどの棒状になるよう、手の平でコロコロと伸ばし、土台に巻きつけていきますが、この時外側に広がって行かないよう少し内側に乗せるのがポイント。

親指と人差し指で挟むようにして台をくるくると回しながら土台と接着させていくので、爪は短く切っておくことをお勧めします。あとは同じ工程を繰り返しながら自分好みの大きさや形に作り上げていきますが、焼くと2割ほど縮むそうなので仕上がりを想定しながら形成していきます。

次は植木鉢。小鉢と同じように土台を作りますが、高さを倍くらいにし、上から穴を開け優しく広げます。厚みが5ミリくらいになるまで成形し、あとは植木鉢をのせる板状の台を作れば完成です。体験はそこまでで、削り、素焼き、施釉、本焼きはお任せし1~2ヶ月ほどで完成します。完成次第、ご指定の住所に着払いにてお届けとなります。

忘れた頃に手元に届く完成品は、島からのプレゼントみたいで、きっと使うたびに、作ったときの思い出が蘇りますね。

■開催期間:通年(定休日:元旦) ■場所:赤土研究所(小値賀町立図書館前、旧幼稚園園舎)港から車で5分 現地集合・現地解散 ■集合時間:10:00   14:00 ■料金:大人(中学生以上 3,300円)/小人(小学生 3,300円) ■体験時間:1時間30分

■催行人数:1人~ ■お申込み先:おぢかアイランドツーリズム協会  ℡0959-56-2646

■申込期限:1週間前 ※当日でも対応可能な場合あり(要問合せ)

体験取材ライター:泉井 美由紀

長崎しま旅わくわく乗船券

わくわく乗船券・新上五島町・あご焼き体験

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(有)はたしたさんで、あご焼き体験をしてきました。ここでは、あごを串に刺し、焼くところまでを体験することができます。まず、はじめにあごを長い串に刺し込むところから。あごもやはり生き物なので、大きさは金魚程のものから、鯵くらいの大きいものまで様々。それを大体の大きさに選別し、同じ大きさのものを1本の長い棒に差し込んでいく、丁寧な作業。

その大きさの選別をしないと、焼く際に焼きムラができるそう。あごは柔らかく、焼くときに下に落ちてしまわないように串に差し込むのはなかなか難しく、最初はドキドキしながら刺し込み作業をしていましたが、ベテランの従業員さんが、優しくコツを教えてくださり、最後はなんとか形にすることができました。

その後は、あごを焼く体験へ。と、その前に、はたしたさんのあごは全て炭火で焼き上げるため、火が起きるまでしばし休憩タイム。

この休憩時間では、あご出汁の試飲をさせてもらえたり、お酒が飲める方はなんと、あご出汁を日本酒で割ったものを試飲させていただけるそう。休憩中は従業員さんたちと楽しくおしゃべりもでき、あっという間の時間でした。さて、待ちに待ったあご焼き体験。

炭火はとても熱いため、怪我や火傷をしないためにかっぽうぎ、マスク、帽子、メガネ、軍手を貸していただき完全防備で臨みました。炭火は最初の方がとても熱いそうで、素人でも安心して焼けるまで、ベテランさんのお手本を見させていただくことに。

やはり見ているだけだと、簡単そうに見えるのですが、いざやってみると、熱い熱い。あごの頭の上に次のあごの尻尾が乗るように丁寧に、さらに素早く乗せていく作業。本当は両手で行うのですが、片手で1本ずつ乗せていくので精一杯でした。体験される方はぜひ、両手焼きに挑戦してみていただきたいです。ここでもベテランさんの丁寧な説明のおかげで、安全に、楽しくあごを焼き上げることができました。焼けたあごは乾燥用の網に乗せ、5日間ほど冷風乾燥させるそうです。あご焼き体験は以上で終了ですが、後日、はたしたさんが販売用で出している焼きあごと、自分で焼いた焼きあごの2種類を宅急便で送ってくださるそうです。お子さんがいる場合は、お子さんのお名前を書いたラベルを作っていただけるそうで、ご家族連れでも楽しめる体験でした。

最後に、炭火で焼く焼きあごは五島でははたしたさんだけだそうなので、ぜひ、この機会に貴重な体験をしてみてはいかがでしょうか。

■場所:(有)はたした(新上五島町小串郷1299-9) ■料金:大人(中学生以上)4,800円/子ども(小学生) 4,800円

■時間:120分(時期:1月~8月、10月15日~11月30日) ■予約:7日前まで ■受付人数:1名~

■連絡先:一般財団法人新上五島町観光物産協会(8:30~17:00)℡0959-42-0967

fullyGOTO2019冬号掲載

【取材・執筆・掲載】fully編集部

長崎しま旅わくわく乗船券

わくわく乗船券・上五島町・上五島星空ナイトツアー

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海の美しさに注目されがちな五島列島ですが、夜空をご覧になったことはありますか?そこはまさに、星の絨毯。都会では決して見る事のできない星空が、新上五島町にあります。

上五島星空ナイトツアーは、崎浦地区の「黒崎園地」で実施されています。

街の光はほとんど入らず、目を瞑って感じるのは優しい風と、それに合わせて揺れる草木の音のみ。自然と心が真っ白になる、まさに星空を鑑賞するにはうってつけの場所。

街中からは少し離れた場所にはなりますが、各ホテルや主要地での送迎を行っています。

田舎の暗い山道へ観光バスで入って行くのも、非日常体験のようでわくわくします。

現地では暗闇に目が慣れてきた頃に、リクライニングチェアーにゆっくりと座り星空を見上げると、「星ってこんなに大きかったんだ」と多くの人が思うことでしょう。

1等星、2等星、3等星・・・。

それ以下のもっと小さな星だって、肉眼で確認できてしまうのですから。

そして個性豊かな星空案内人が、季節に合わせた星空のガイドを行います。星座の紹介はもちろん、様々な神話、惑星や月の話・・・。

遮るもののないこの黒崎園地では夜空を見上げると、春夏秋冬のうちの3シーズンの星たちを眺めることも可能なんです。季節はもちろん、月の光や雲の流れ、そして案内人が組み合わさると同じ星空なんて1日もありません。

星の知識を得るもよし、とにかく大自然を感じるもよし、それぞれの楽しみ方で、ぜひ新上五島町の夜を満喫してください。皆さんの心に残る星がきっと見つかるはずです。

■場所:新上五島町崎浦地区黒崎園地(送迎あり) ■料金:大人(中学生以上)3,000円/子ども1,500円

■時間:19:30~送迎開始 ツアー開始20:30~ 終了21:20 ■予約:前日の17:00まで ■受付人数:最小1名、定員16名

■連絡先:一般財団法人新上五島町観光物産協会(8:30~17:00)℡0959-42-0967

体験取材ライター:後濱 啓太

fullyGOTO2019冬号掲載

【取材・執筆・掲載】fully編集部

長崎しま旅わくわく乗船券

わくわく乗船券・五島市・五島ワイナリーでワインテイスティング!

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長崎県では唯一、日本全国の離島にはたった2つしかないワイナリーの1つ「五島ワイナリー」では、醸造工場の見学とワインのテイスティングをすることができます。

まずは醸造工場の見学。普段入ることができない醸造工場に入り、中でワインの醸造工程の詳しい説明を受けます。ワインの知識が全くない方でも非常に分かりやすく、ワインの基本的な知識から、あまり知られていないことまで深く説明していただけます。

醸造期間中は工場内には入ることはできませんが、その期間は外から工場内を覗きながら説明を受けることができます。工場見学の後は、ワインのテイスティングです。

天気の良い日はワイナリーの外で青空と芝の緑を眺めながらワインをテイスティングすることができます。ワイナリーのあるコンカナ王国内には「レストランカウベル」があるので、ディナーの前にテイスティングすると、食前酒として楽しむことができます。もちろんテイスティングしたワインは購入可能。本当に自分が気に入るワインを見つけ、家でも楽しむことができるので、ワイン好きの方にはもちろん、ワイン初心者の方も、ワインの世界にのめり込むきっかけとなる貴重な経験ができること間違いなしです!

■期間:通年  ■定休日:火曜日 ■所要時間:1時間 ■営業時間:10:00〜19:00 ■集合場所:五島ワイナリー(五島コンカナ王国内)五島市上大津町2413 ■催行人数:2名〜 ■申込期間:7日前 ■料金:大人/3,000円(税込)

■注意事項:醸造期間中は工場内を見学できない場合がございます ■主催:五島コンカナ王国 ワイナリー&リゾート ℡0959-72-1348 ■ホームページ:http://goto-winery.net/

体験取材ライター:吉田 海人

fullyGOTO2019冬号掲載

【取材・執筆・掲載】fully編集部

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わくわく乗船券・五島市・ごとチャリスイーツコース

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レンタサイクルの「GOTO CHARI」で、モデルコースの一つ、スイーツコースを体験しました!

福江には、昔ながらの五島の銘菓はもちろん、創作スイーツ、ケーキ屋さんなど多くのお店があります。今回はその中から「御菓子司はたなか」「お菓子の店かつもと」「ルモンド風月」「おみやげ&カフェごと」の4店舗を回りました。

まずは「御菓子司はたなか」さんへ。こちらにはお土産の定番、五島銘菓「治安孝行(ちゃんここ)」があります。第十八回全国菓子博覧会に於いて名誉総裁賞の最高賞を受賞した銘菓です。あんこをお餅で包みきな粉をまぶしたお菓子で、これからの季節なら、あったかいお茶と相性抜群です。

次は「お菓子の店かつもと」さんへ。こちらは洋菓子を数多く取り扱っており、ケーキやお土産にも最適なお菓子がたくさん。自転車でケーキを購入するには持ち運びが少々心配ですが、箱に入った焼き菓子や、一番人気のクリームクロワッサンは持ち帰りにも適しています。

次に向かったのは「ルモンド風月」さん。和菓子を取り扱っており、五島ならではの商品が多く「五島凧」「あわび最中」「さざえ最中」と五島の美しい海を連想させるネーミングと形。

どんな味がするだろう?と心をつかまれ「五島凧」を頂きました。やわらかいお餅にきな粉がまぶしてあるような一般的なお菓子と思いきや、青のりを練りこんでいてフワっと香る磯の匂いが印象的なお菓子でした。

最後は「おみやげ&カフェごと」さんへ。これまでの3店舗とは少し離れていますが、「GOTO CHARI」には電動アシストが搭載されており、途中の坂道でも、軽快で楽ラクサイクリング。

店内は五島の伝統工芸からお土産まで数多く取り扱っています。オリジナル商品も多数あり、どれもが人気商品。店内にカフェも併設しており土・日は、五島の特産品を使った限定プレミアムランチも。見た目抜群の五島ならではのスイーツ、チャレンジメニューなどメニューも豊富にあります。ゆっくりカフェで休憩もおススメです!

今回の取材でも貸し出しの際には、サイクリングマップを頂き、参考にしながら巡りました。皆様も「GOTO CHARI」でしか味わえない五島でのひと時を是非体験してみてください!

■貸出申込先①:福江港ターミナル内五島市観光協会(℡0959-72-2963/営業時間9:00~16:30)

■貸出申込先②:武家屋敷通りふるさと館(℡0959-72-2083/営業時間9:00~17:00/※月曜休館(7月~10月は無休)<月曜が祝日の場合は営業・翌日休館>)■利用料金:1日1,500円 6時間以内1,000円 3時間以内500円 ■注意事項:①身長145㎝以上の方への貸し出しとなります。②営業時間内の貸し出しで同箇所への返車となります。③台数には限りがあり、満車の場合もございます。④利用申し込み時、ご本人確認のため運転免許証など身分証の提示をお願いいたします。

体験取材ライター:稲葉 健太

fullyGOTO2019冬号掲載

【取材・執筆・掲載】fully編集部

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第21回 五島で輝いている人

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本処てるてる店主

橋本 美幸さん

夕暮れ時、福江商店街から市役所の方へ下る道の途中、ぽつんと灯のともる場所があります。それは福江島唯一の古本屋「本処てるてる」さん。

1年前にオープンし、本好きな方はもちろん、いろいろな人々の憩いの場となっています。

このお店の店主は橋本美幸さん。福江島で生まれ育ち、進学で島外へ。

そして4年前に再びこの島で暮らし始めました。

本は幼いころからのパートナー

「幼少期から、本を与えれば静かになる、と言われるほど本を読むことが好きでした。最初は絵本から。そして次第に小説に変わっていった感じです。」

学生時代はお小遣いも限られていたので、基本は学校の図書館などの貸出がメイン。でも新刊や、目ぼしい書籍は本屋さんを巡って探しに行っていたそう。

「子供のころは、歩いて行ける距離に本屋さんが数件あって、全部ぐるっと回って本を探したりしていました。でも、大学から島外に出ている間に、福江に本屋さんがなくなってしまっていた……。

それがどうしても寂しくて。なので、こちらに戻ってきてからは、いつか本屋さんをしようと思っていました。」

きっかけの言葉は長崎の小さな本屋さん

「長崎で良く通っていた本屋さんがあって。ひとやすみ書店という、中島川沿いの眼鏡橋と諏訪神社の間位のところにある本屋さんです。ここで店主の方に『そんなに本が好きなら本屋をすればいい』と言われたんです。本屋を開こうという気持ちがふと湧いた瞬間でした。」

「本処てるてる」の由来

とはいえ、最初から本屋さんをするのは大変なので、別の仕事をしながら本にかかわる時間を持つために移動本屋さんを始めた橋本さん。本山のカフェ・ソトノマや、富江の図書館&コーヒースタンド・さんごさんなど島内各所で、定期的に移動本屋さんを行っていました。

「本の数もまだそんなに無く、物件も借りていなかったので、移動式で始めました。そのころから本処てるてるとして活動しています。名前には、『本がみなさまの日々を照らしてくれますように』という想いが込められています。あと、小さい子供にも読みやすいように平仮名にしました。」

ちなみに、「本処」を付けた理由を尋ねると、「書房とか書店と名乗るにはちょっと恐れ多くて……。」と、なんとも謙虚な理由が返ってきました。「食事処、休憩処、みたいな感じで、本がある場所としてはこれがしっくりくるなぁと思っています。」確かに、小上がりの畳の間がある店内は、本とともにくつろぐ、そんな空間になっていて、「本処」のネーミングはいかにも納得。橋本さんの落ち着いた優しい雰囲気もあいまって、ちょっと寄っていこうかな、ほっと一息つこうかなと足が赴く場所です。

店内の本・自宅の本

店内の本は、表紙が見える並べ方も多く、テーマでも別れていて見やすい配置になっています。「季節や出来事で、定期的に並び替えたりしています。旅行客の方が立寄って下さることもあるので、五島関係の本のコーナーもあったり、五島は自然が豊かなので、アウトドア、サバイバル系のコーナーもあったり。郷土史は、自分自身も好きなので増やしたいジャンルです。最初は自前の本ばかりだったのですが、今では買い取り分と半々くらいになっています。場所が狭いので、コミックや厚手の図鑑、破損や汚れが多いもの、専門書はお断りしているのですが、その他は買い取りしています。自宅は、売る本が増えてまさに本の山状態で大変です……」店舗の本棚はまだまだ増やしたいそうで、出会える本のジャンルや数はこれから増えていきそうです。

子供の頃から通う場所に

「これからどうしていきたいか考えると、長く続けたい、という気持ちははっきりとあるんです。なので、3世代通ったよ!という人が現れるまではやっていきたいなと思っています。」絵本も充実しているので、昼間から開いている日曜日は、小さな子供が親御さんとともに来ることもあるそう。また、本好きな中高生の常連さんもいて、友達と好きな作家談義をしている姿もうれしい光景。

子供たちが成長とともにたくさんの本に出会える大切な場所なのだと感じました。

子供の頃から通う場所に

最後に、本処てるてるにある橋本さんの大好きな3冊を紹介いただきました。

①スキップ

十代の主人公が、四十代にいきなりスキップしてしまうというストーリー。十数年を失ってしまった主人公が、それをどう受け止めていくのか……橋本さんは、自身の節目ごとに読み返しているそう。

②こんとあき

絵が大好きだというこの絵本。お子様へのプレゼントにもぴったりです。

③女子の古本屋

全国の、女性が経営している古本屋さんの特集。

いろんなストーリーが面白いです。

fullyGOTO2019冬号掲載

【取材・執筆・掲載】fully編集部

五島ではたらく若者応援 fullyGOTO2019冬号 表紙の顔

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fullyGOTO 2019年 冬号

表紙の顔 田口 夕侑乃さん

今回冬号の表紙を飾ってくれたのは、田口 夕侑乃さん 24歳。海なし県である岐阜県のご出身で、大学から関西へ。そこで1年間企業勤めをした後、縁あって今年4月から新上五島の奈良尾郷へやって来ました。

今年7月にオープンした「Goto Adventure Inn」で、SUPやスノーケリングなどアクティビティのインストラクターと、「カフェ「ならおのまとの」」のスタッフとして日々奮闘中。ハキハキとした印象で、笑顔がとっても素敵な田口さん。一体どうしてここ奈良尾で働くことになったのか、またどういう暮らしぶりをしているのかお聞きしました。

  • 人生の転機となった出会い

「関西の大学を卒業後、就職先も関西に決まったためそこで1年間企業勤めをしました。

保険会社での営業の仕事と学生時代大手コーヒーチェーン店で働いた経験が、今の接客にも役立っているのかなと思います」と語る田口さん。後輩が「パーソナルネイチャーガイド自遊庵」代表の水村昌司さんと知り合いだったことから繋がり、それが運命的な出会いとなります。水村さんが上五島でネイチャーガイド「Goto Adventure Inn」を立ち上げる計画をしていること、それに向け従業員を探していることを知ります。学生時代は体育会ボート部に所属し、船舶免許も取得。マリンスポーツに親しみを持っていた田口さん。また大学のゼミで、地域に関わる活動をしていたこともあり、水村さんの話を聞くうち、どんどん引き込まれて行ったと言います。「自分の本当にやりたかったこととリンクして、ここで働きたい!と強く思いました」その後、1年間勤めた企業を退職。

4月には奈良尾にやって来ました。

  • ルーティンワーク

「奈良尾に来て、7月にアクティビティ部門がオープンするまでは、毎日海に入りガイドとしての特訓をしていました。」そしてシーズン中はアクティビティのインストラクターとして従事、今は朝からカフェの準備と営業、宿の準備やお客様の受け入れと忙しく動き回っています。住まいは車で五分の場所にある一軒屋をスタッフみんなでシェア。毎日賑やかに楽しく暮らしているそうです。

  • どこか懐かしい雰囲気の奈良尾が好き

育った場所は岐阜県の内陸部、海は近くになかったけれど、自然が多いところでした。「自然とは小さい頃から慣れ親しんでいたので、ここでの暮らしに違和感や不安はないですね」と話す田口さん。休みの日はほとんど島で過ごしていて、車で図書館に行ったり、有川の方までカフェに出掛けたりと、上五島暮らしを楽しんでいるようです。そして「趣味はコーヒー」と言うほどのコーヒー好き。「ならおのまとの」で出しているコーヒーも田口さんが淹れていて、暇さえあれば焙煎や淹れ方などの研究をしているそう。

  • 自分の人生は自分の責任で

「一度きりの人生。そして今はいつ何が起こるかわからない時代。出会いとチャンスを逃さず、思いのままに生きたいと、奈良尾行きも決めました」12月からの4ヶ月間は関西に戻る「2拠点ワーク」。「関西でも自然に関わる仕事をしようと思っています。生活環境が違うと目線も変わり、来シーズンまた上五島での仕事に活かせると考えています」そう語るしっかり者の田口さん。自分の人生に責任を持ち、思い切り楽しんでいる姿が眩しく見えました。

  • 応援企業 Goto Adventure Inn 様

上五島の奈良尾に、今年7月にオープンした、ネイチャーガイド「Goto Adventure Inn」では、「SUP」「スノーケリング」「カヤック」「トレッキング」の4つを軸に、上五島の自然を体験できるアクティビティを提供しています。運営するのは、スキー教師や登山ガイド、潜水士などの資格を持ち、関東で大人のキャンプや子どもの野外教育プログラムなど数々の事業を

企画運営してきた「パーソナルネイチャーガイド自遊庵」代表の水村昌司さん。いわば自然遊びのプロフェッショナル。

奥様のお母様が上五島の出身で、酒屋と釣具屋をやっていた実家が空き家になっていることを知り、その空き家を活用し、自然の宝庫である上五島で何か自分にできることは無いかと、2年前から考え始めました。そんな中、参加した五島関連のイベントで色んな方面の方との出会いがあり、地元の方とも繋げていただくことで次第にそれは現実となっていきました。

 

  • 「自然と人」だけでなく、「人と人」もつなげていけるような存在に

今年7月、アクティビティ部門をオープン。

ウェブサイトを見つけて来てくださる島外のお客様も多かったそう。10月には宿として、またカフェ部門の「ならおのまとの」も続いてオープン。畳や建具のデザインから小物に至るまで、地元業者の方やスタッフみんなの斬新なアイデアが、随所に光る素敵な空間です。

今は飲食店も宿泊施設も少なくなってしまった奈良尾ですが、昔は人口密度が日本で一番高かった時代もあったそうで、「せっかくフェリーや高速船が行き交う港町ですし、少しでも足を止めてもらえるよう、奈良尾を活気づかせようと頑張っている地元の方たちとも協力していきたいです。またカフェで提供するものは極力上五島で生産されたものを使用し、お客様に興味を持っていただくことで生産者のストーリーを伝えられたらいいなと思っています」

田口さんの働きぶりをお聞きすると「4月5月は片付け作業も多い毎日でしたが一生懸命頑張ってくれました。真面目で自分で考えて行動してくれるので頼もしいです。

デザインのセンスもあるので、カフェの内装などのアイデアも出してくれますし、カフェの看板も彼女が作ったんです」と見せてくれた看板は、手書きで温かみのあるほっとするデザイン。水村さんの人間性が、田口さんを引き寄せたのだと実感しました。

【所在地】新上五島町奈良尾郷381―1             

【連絡先】0959―44―1722 

【運営】パーソナルネイチャーガイド自遊庵          

【代表】水村昌司

fullyGOTO2019冬号掲載

【取材・執筆・掲載】fully編集部

ハンドメイドマーケット 市民体育館サブアリーナ

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11/10(日)te to ba主催のハンドメイドマーケット「手しごと市場」が市民体育館サブアリーナで開催されました。今回で第6回目となるこのイベントには、50組以上の出展者が参加し、魅力的な作品がずらり。
開場前からたくさんのお客さんが列をなし、オープンするとお目当てのブースにみなさん足早に向かっていました。
保育園に通うお子さんを連れたお母さんは、「たくさんのブースがあって楽しい。ワークショップもあったので、子どもがモノづくりに興味を持ってもらえたら」と、お子さんの作品を笑顔で眺めていました。
取材/ライターグループfumoto