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第30回 五島で輝いている人

葉ぐるま堂 代表 岡元 はづき さん

奈良尾港から車で約15分。県道22号線に折れ、高井旅海水浴場を過ぎ先まで進んでいくと、岩瀬浦郷に到着。川沿いを行くと左手に見えるのが、今回ご紹介する岡元さんが営む『葉ぐるま堂』です。

奈良尾の花火大会

 岡元さんの地元である新上五島町岩瀬浦郷にターンしたのは3年ほど前。それまでは福岡で、洋菓子の専門学校を経て、抹茶カフェスタッフ、不動産営業職と7年間過ごしました。「地元にはよく帰っていましたが、ある時奈良尾の花火大会が無くなると聞いて……。大好きだったイベントなので、それが無くなってしまう事がとても寂しく感じました。」人が減ってしまう事で、無くなっていくものがある。そしてそれによって、若い子たちの楽しみが減り、地元を離れるきっかけになってしまうかもしれない。そう思った岡元さんは、再び地元に住み、流れを少しでも変えるきっかけとなるよう、昨年12月に葉ぐるま堂をオープンしました。

「葉っぱ(緑・自然)に包まれるような雰囲気のある場所」

 葉ぐるま堂の名前は、葉っぱに「くるまれる」ような安心感を感じてほしい、疲れた時の息抜きになるような居場所になれば、との思いで付けられました。「店内は個室3室とカウンター席となっており、個室の1つは和室です。ご家族やご友人と、小さなお子様連れでも、周りを気にせずくつろいでいただければと思っています。」カウンター席はワークスペースとしても利用可能。様々な世代の方にマッチしそうです。

ステンドグラスの魅力

葉ぐるま堂の店内のランプシェードは、どれも美しいステンドグラス。これは全て岡元さんの手作りです。色付きのガラスは、影も非常に美しく、心地よい雰囲気をより一層深めます。「世界遺産にも登録された教会堂のある島ですが、ステンドグラスの製作体験を出来る場所がないと知りました。自分で何か出来ないかと、福岡にいたころ教室に通い、現在は葉ぐるま堂内で製作と体験を行っています。」なかなか体験が出来る場所がないステンドグラス作りなので、日常小物作りや、お土産作り、夏休みの工作などにおススメです。

まだまだ変化中

 葉ぐるま堂の店舗は2階建て。元は建材屋さんと家具屋さんがあった大きめの建物です。1階はカフェと工房としてオープンしていますが、2階は現在改修中。今後2階には工房、コワーキングスペースなどとなる予定で進めています。2階のガラス窓にもステンドグラスがあしらわれ、開けると目の前は透明度の高い川、その先は海へと繋がる景色が見られます。

また、現在お菓子は焼きドーナツとスコーンを販売していますが、新たなメニューも思案中。「抹茶スイーツを出すカフェで働いていたこともあり、抹茶を使った商品が出したいなと思っています。」そのために福江島へお茶を習いに通い、準備を進めているそう。まだまだ変化途中で、今後もとても楽しみです。

「休みの日はドライブをして、いろんなご飯屋さんに行ったり、考え事があると景色の良いお気に入りの浜に行ったりします。」

 やりたい目標に対し、一つ一つ着実に、必要な事を習得して実行する岡元さん。始まったばかりで大変な時期ですが、きっとご自身も、上五島の自然に包まれて感じる心地よさを体感しているのではないかなと思いました。だからこそ作る事ができる葉ぐるま堂の空間で、ぜひおくつろぎください。

 

【葉ぐるま堂】
電話:0959-42-5434
住所:〒853-3102
長崎県南松浦郡新上五島町岩瀬浦郷 689 番地 33
営業日:土・日・祝・長期休暇期間(GW・夏休み・冬休み等)
営業時間:11:30 ~ 17:00(17 時以降予約制)
※ステンドグラス体験は、営業日以外でも予約可能。
※お土産のステンドグラス、菓子類は島内数か所の港やお店でも販売中。
インスタグラム _hagurumado_

 

【取材・執筆・掲載】fully編集部
【掲載先】fullyGOTO2022春号

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