fullyGOTO2025 冬号 表紙の顔 梅村 功太郎(うめむら こうたろう)さん

今回の表紙は、奈留島在住の梅村 功太郎(うめむら こうたろう)さん、27歳。fullyGOTOとしては奈留島から初の表紙を飾っていただきました。
●移住のきっかけは「海・山」
大学ではスポーツを学び、パラスポーツの選手としても活動。ゼミでは「アウトドア」と「パラスポーツ」の二本柱で学びを深めていました。
当時から地方移住をしたいと考えていて、まず新潟や高知を候補にリサーチ。コロナ禍という状況もあり、父の出身地・長崎にも目を向けたところ、奈留島で「地域おこし協力隊(しまなび舎)」の募集に出会います。
4年前の1月に奈留へ移住し、以来ずっと奈留で暮らしています。
●協力隊の3年、そして残った理由
「しまなび舎」では、離島留学生の学生寮の運営、小学生向けの学習塾・学童など、子どもたちの学びと暮らしを支える現場に3年間携わりました。
任期満了後も島に残った理由をたずねると、返ってきたのは印象的な一言。
「コンビニがないから。」ちょっと不便が心地いい。そんな等身大の感覚が、ここで生きる決め手になりました。
●空き家をDIYで再生 “島の山小屋” オープン
現在は空き家を改修し、「アウトドアカフェ島の山小屋」として週末昼のみのカフェを営業。店づくりはほぼDIY。自作の『いろり』も据えました。「山小屋」といっても、場所は島の平地。海の気配と山の気配が同居する奈留ならではの“島の山小屋”をコンセプトに掲げています。目指すのは「自然体験ができるカフェ」。6~10月のカヤック体験や自転車レンタルに加え、五島の食と自然の魅力を一緒に届けるメニューづくりも行っています。
●森に入る。自然と一体になる時間
「高い山に登りたいわけじゃない。森の中に入りたいだけなんです。」
ひとりで山に入り、静けさに身を置いて整える。梅村さんの『好き』は、奈留の暮らしとぴたりと重なります。
●これからの挑戦「埋められる命」を、食卓へ
この冬からは個人での有害駆除(イノシシ・シカ)にも踏み出す予定。
「今は奈留の獣肉がそのまま埋められています。一頭でも多くちゃんと食べてあげたい。」
将来的には精肉施設の整備という高いハードルも見据えながら、流通の道をつくることを目標にしています。自然の恵みをきちんといただく。その循環を奈留島から。
「不便さが、ちょうどいい。」を合言葉に、奈留島で手を動かし続ける梅村功太郎さん。島の山小屋、自然体験、そしてジビエへの挑戦。フリーGOTOは、梅村さんの挑戦をこれからも応援していきます!
【取材・執筆・掲載】fully編集部
【掲載先】fullyGOTO2025冬号


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